酵母ペプチド DNF-10 をマウスに腹腔内注射で単回摂取させると、血中の食欲抑制因子“レプチン”が増加し、食欲増進因子“グレリン”が有意に減少しました。
酵母ペプチド DNF-10 をマウスに 5 週間摂取させ、脂肪合成に関与する G6PD 及び ME の肝臓中の酵素活性を調べたところ、G6PD は減少傾向があり、ME は有意に減少しました。
酵母ペプチド DNF-10 は、細胞試験により筋肉細胞の分化誘導に必要な MyoD1 及び Myogenin を正に調整し、また筋委縮に関与する MuRF-1、p-FoxO3a、Atrogen-1 を負に調節することで筋肉委縮抑制効果を生み出すと考えられています。
実際、デキサメタゾン処理して筋肉委縮を起こさせたマウスに対して、酵母ペプチド DNF-10(150mg/kg または 300mg/kg)を 4 週間投与し、4 週後のグリップ強度や徐脂肪体重を測定したところ、酵母ペプチド DNF-10 投与群(デキサメタゾン処理 + 300mg/kg)は、グリップ強度も徐脂肪体重もコントロール 1(デキサメタゾン処理 + DNF-10 非投与)に比べて有意に高くなりました。また、ヒト臨床試験においても酵母ペプチド DNF-10 は、体重が減少しても徐脂肪体重に影響しないことが示されています。
CON1 はコントロール 1(デキサメタゾン非処理 + DNF-10 非投与)、CON2 はコントロール 2(デキサメタゾン処理 + DNF-10 非投与)、PC はポジティブコントロール(デキサメタゾン処理 + オキシメトロン処理 + DNF-10 非投与)、DEX はデキサメタゾン、OXY はオキシメトロンを示す。*P < 0.05 は、コントロール 2 との有意差を示す。